約7000万世帯の暮らしを
電力から変えていくKDDIの挑戦

電力の利用状況を、通信を用いてリアルタイムで管理できるシステム「スマートメーター」。
そのシステムにも、KDDIは関わっています。
日本全国の電力管理に携わる大規模プロジェクトに参画したメンバーに、
立ちはだかった困難やそれを乗り越えた時の思いを振り返ってもらいました。

落合 孝之

落合 孝之モバイルビジネス
営業部

安藤 瑞紀

安藤 瑞紀モバイルビジネス
営業部

浅野 順一

浅野 順一モバイルビジネス
営業部

※掲載されている情報は、撮影当時のものとなります。

非常にスケールの大きいプロジェクトですが、
それぞれどのような業務を担当されたのでしょうか?

落合 落合

日本では約7000万世帯に電力メーターが取り付けられております。そこへを通信技術を取り入れた「スマートメーター」という新たな電子式メーター構想が電力会社さまで検討され、我々も新たな電力市場の可能性にチャレンジしたというのがプロジェクトスタートのきっかけです。私は、提案当時は、1人の営業担当として、電力会社さまに向きあい、また、上司と二人三脚で、本プロジェクトにおける営業全体の統括していました。 様々な苦労がありましたが、現在は、ほぼ全国の電力会社におけるスマートメーター通信システムに我々の通信回線が活用されることとなりました。

安藤 安藤

スマートメーター通信システムの導入により、これまでメーターを検針することで把握していた電力の使用量を、通信を利用して把握することができるようになります。これにより、ご家庭毎の電気の使用量をほぼリアルタイムに管理することができ、様々な料金メニューが提供可能になるなどのメリットがあります。私は「スマートメーター」をつなぐネットワークの構築や運用業務の担当として、2014年からプロジェクトメンバーに加わりました。

浅野 浅野

私の業務は営業です。各種資料や見積を作成・修正しお客さまへ提案する等の顧客マネージメント全般を担当していました。今までも電力会社さまの業務システムへ通信サービスを提供してきたので提案の流れは分かっているつもりでしたが、本プロジェクトは規模が大きくお会いする方がとても増えた為、様々な立場の方にお会いすることになるわけで、皆さまが同じように理解できるように伝えなくてはならない。そこが非常に難しかったです。

プロジェクト成功のために、
特に苦労されたのはどこでしょうか?

安藤 安藤

私は構築フェーズから参加したこともあって、メンバーがこれまで積み上げてきたものを絶対に壊してはいけないという思いは強かったです。大規模なプロジェクトということもあって、システム運用も今まで見たことのない規模。生活に欠かせないインフラとして、この先10年以上運用し続けるシステムになりますので、それを実現するためにはその場だけの対応ではなく、10年間変わらない品質で運用できる体制を構築しなければなりません。責任も重く、一筋縄ではいかない仕事でしたね。

落合 落合

国の施策で1年以内に全電力の方式を決めなくてはいけない展開となり、全国の電力会社さまへ提案しなければなりませんでした。通常は電力会社さまが主な交渉相手なのですが、今回は行政にも提案する必要がありました。様々なパートナー企業さまやメーターを作るメーカーさまなど、関係者も非常に多岐にわたっています。それらをまとめて、一つのプロジェクトにしていかなければならず、一番骨が折れるところでしたね。また、我々は通信会社なので、電力のことを一から勉強しなくてはいけない。電力会社さまの業務をもっと理解し、自分たちのものとしていくのも非常に苦労しました。

困難を乗り越えられたと
実感した瞬間はありますか?

浅野 浅野

お客さまの真意を共有するために何度もお会いしました。そこで得られた情報から、お客さまの真意を私自身が理解し、それを資料化し、「仰りたいことはこうですか?」と細かく確認して、諦めず何度も対話することによって、最終的にwin-winの関係を構築することができたと思います。
また、社内スタッフもお客さまの真意に理解が共有できるように心がけました。お客さまの思いや姿勢、それを受けて我々がなすべきことを営業と社内スタッフが共有すると、意外とスムーズに社内オーダーを進める事ができるんです。

落合 落合

お客さまからの要求は非常にレベルが高いものばかりでしたので、始めは関係部門も「そんなのできないよ」と言います。ですが、プロジェクトメンバー全員が熱意を持ってお客さまの気持ちをダイレクトに伝えてくれたのが、成功の大きな要因だったと思います。情熱を伝えていくといつの間にかみんな味方になってくれているんですよ。

安藤 安藤

社内の表彰を受けたことは嬉しかったです。途中から参加した私はもちろん、立ち上げ当初から本プロジェクトに関わられていた皆さんは感動もひとしおだったと思います。様々な苦労はありましたが、自分がやってきた仕事が認められるというのは本当に嬉しいですね。それだけ規模の大きなプロジェクトに関わっていたんだと実感しました。

この経験を活かして挑戦されたいことなど、
今後のことを聞かせてください。

安藤 安藤

2016年4月の「電力全面自由化」から、各地域の電力会社さまだけではなく様々な事業会社から電力が供給され、需要家さま自身が電力会社をお選び頂けるようになります。各ご家庭の電力使用量を管理する「スマートメーター」も、そこから本格的な運用が始まると言えます。「スマートメーター」の通信インフラにKDDIを選んでくださった電力会社さまをはじめ、多くのパートナー会社さまとも引き続き関係を密にしていかねばなりません。当然ながら改善をしていく必要もあるでしょうし、予期せぬ障害が出てくる可能性もあります。重要な社会インフラに携わっているという自負を持って、一層気を引き締めて今後も構築・運用を進めていきます。

浅野 浅野

私は営業なので、常に「新しいお客さまに会いに行け」と言われています。このような大規模プロジェクトにもう一度携われるチャンスがあるかは分かりませんが、それを目指し、今度は新たな領域で大きな案件を手掛けられるようチャレンジしていきたいですね。

落合 落合

2016年4月から始まる電力全面自由化を控え、我々は「スマートメーター」という重要な社会インフラを支えるパートナーとして継続して電力会社さまとシステム構築を担うSierさまと連携してまいります。そして、同時にこのスマートメーターを通じてこの先にどう取り組み、我々はどのようにお付き合いをしていけば、皆さまとwin-winの関係になれるか考える必要がありますね。いまは具体的なアイデアを思案している最中ですので、今後さらにお客さまに寄り添って、「KDDIだからこそ出来る!」、お客さまに提供できる新たな価値を見つけていきたいと思っています。

よりよい社会インフラに
携わっているという自負を持って
今後も構築・運用を進めていきます。

電力システムという誰もが未経験だった分野で、必要とされるのはハイレベルな技術。「ほぼ不眠不休だった」と振り返るほどの日々を乗り越え、「スマートメーター」プロジェクトは実現しました。今でも、その結束力はプロジェクト達成当時と変わりません。2016年に開始する電力自由化では、様々な事業者が新規参入を表明し、KDDIでも「auでんき」のサービスを開始する。これからが、「スマートメーター」プロジェクトの本当の始まりなのです。

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